最近の僕のマジンガーの視聴の仕方は、正攻法すぎて書くことがありません。
マジンガーは名作なので、アクションものとしてそこそこ面白いのです。 でもそこそこのものだと特に書き残しておきたいことってないんですよね。 なので、ひそかにハマってるドクター・ヘルによるあしゅら男爵の虐待の数々を拾ってみることにしました。 もはや僕はあしゅら男爵が出てくるたびに胸キュンでありまして、今日もひどい目にあいやしないかとドキドキしながら見てます。 マジンガーZ 第16話「兜甲児 暗殺指令!!」 脚本:藤川桂介 演出:落合正宗 作画監督:勝田稔男 あしゅら男爵が単独で行った兜甲児の暗殺に失敗して帰ってくると、いきなり機械獣からなにやら液体が飛び出る。 あしゅら男爵 「ドクター・ヘル、おたわむれはおやめください。ドクター・ヘル、私は動けません」 あしゅら男爵 「動きが取れません、早く自由にしてくださいませ」 ドクター・ヘル 「情けない声を出すのでないそーら」 すぐに開放してくれたうえ、暗殺計画を勝手に行って失敗して逃げ帰ってきたことを、きつくとがめることもありません。 イジワルのあとに、やさしいドクター・ヘル。 ソフトSMの女王様ですね。 これが高久脚本だったら、キツイ追い込みをかけていたんじゃないだろうか。それも心理的にキツイやつ。 マジンガーZ 第17話「地底機械獣ホルゾンV3」 脚本:藤川桂介 演出:西沢信孝 作画監督:中村一夫 ホルゾンV3を使って弓教授にジャパニウム合金を渡すよう迫るあしゅら男爵の作戦はとんとん拍子に進む。 トランクを誇らしげに差し出すあしゅら男爵。 あしゅら男爵 「さあ、ご覧ください」 ドクター・ヘル「信じられん・・・」 あしゅら男爵 「その信じられらないことが、ホルゾンV3の力で現実のものとなったのでございます。ドクター・ヘル。あなたはそれを手にしたときから世界の支配者になられました」 カウントダウン開始。 (もちろんBGMは『空飛ぶマジンガーZ』の冒頭のカウントダウンで) 2・・・ 1・・ 「あしゅら男爵・・・」 ドクター・ヘルは心なしか声もプルプル震えているようです。 ドクター・ヘル「このマヌケめ! これがジャパニウム合金だと思うのか」 「けぁーーーーっ!!!」 トランクをあしゅら男爵に当てんばかりに投げつけます。 転がり出た金属塊に光線を浴びせるドクター・ヘル。 「貴様の目はどこについておるのじゃ。よく見ろーっ!」 ドクター・ヘル、無言でやおら振りかぶったかと思うと、あしゅら男爵をステッキでぶん殴ります。 体罰派の藤川脚本の傾向がここで爆発ですね。 ジャッキー・チェンの映画ばりにひねり回転しながら倒れこむあしゅら男爵。(笑) ドクター・ヘル 「貴様の顔など見たくないわ!」 あしゅら男爵 「ドクター・ヘル・・・!」 あしゅら男爵 「くっそう・・・兜甲児・・・この痛みを必ずお前にもわけてやるぞ」 嗚咽が誰もいない司令部にこだまする。 直後、大爆笑する光子力研究所の面々の顔にカットが切り替わる。 なんてひどい演出だろう(笑) 雪辱を晴らすと誓ったあしゅら男爵は、己のプライドをかけて白兵戦で突撃してきます。 ロボットホースを駆り夕日をバックにかけるあしゅら男爵の雄姿。 (右向きに走っていたら雌姿だった) あしゅら男爵 「よいか鉄仮面! 我々は決死隊となって、光子力研究所に攻め込むのだ!」 鉄仮面軍団 「おーっ!」 ・ ・ マジンガーZ 第19話「飛行魔獣デビラーX!!」 脚本:藤川桂介 演出:山吉康夫 作画監督:羽根章悦 冒頭、吹き抜けからのわずかの光彩が降り注ぐ薄暗い講堂で、パイプオルガンを演奏するあしゅら男爵の描写から始まる。 ガタガタガタガタ 地震だ! 巨大な地割れが薔薇を飲み込み、 地の底から悪魔のようなマジンガーZの顔が現れます。 あしゅら男爵 「ドクター・ヘル・・! ドクター・ヘル!!」 助けを求めるように名を呼ぶと、ドクター・ヘルの声がどこかから聞こえてきます。 「あしゅら男爵・・・あしゅら男爵・・・」 声をするほうに顔を向け、目を開けると眼前にマジンガーZが・・・! あしゅら男爵 「ドクター・ヘル・・・」 ドクター・ヘル 「なにを寝ぼけておるのじゃ」 ドクター・ヘルの顔をマジンガーと見間違えるとは、よっぽど病んでますな。精神的にかなり参ってるようです。 マジンガーZへのことごとくの敗北。 そして前回でマジンガーZが海に潜れるように改造されたことで、 海底要塞サルードを拠点とするあしゅら男爵は不安で夜も眠れないのでしょう。 そんなあしゅら男爵の心配をドクター・ヘルは一笑に付します。 「ガハハハハ! 知恵のない者は気の毒なものよ」 この余裕が、やはり器の差というやつでしょう。 小物は大物のカリスマ性にすがって、かろうじて生きることを許されるのです。 これは残酷な悪の掟なのです。 「ヤツが海ならこっちは空じゃ」 この話のあたりから、絶妙にうまい構成作業の片鱗がうかがえるようになります。 この先数話、番組はふたつのテーマを強調していて、 ひとつは「兜甲児がパイロットであることの必然性」。 もうひとつは「ジェットスクランダーへの伏線」です。 このことはまた別の機会に書きます。
by sttng
| 2005-07-15 14:00
| ∟マジンガー
|
カテゴリ
以前の記事
2009年 01月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 最新のトラックバック
メモ帳
フォロー中のブログ
ライフログ
検索
タグ
マジンガー(11)
あしゅら男爵(4) タツノコプロ(4) GYAO(2) 高久進(2) ガンダム(2) 特撮(2) 富野由悠季(2) 漫画(1) エヴァンゲリオン(1) 庵野秀明(1) 弓教授(1) 小島正士(1) その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||